、全国市民政治ネットワークに加入しています。
7月1日、つくば・市民ネットワークも参加している 全国市民政治ネットワーク が国会内で集会を開催し、「包括的性教育を公教育で実践し、子どもの学ぶ権利の保障を求める要請書」を提出しました。
「はどめ規定」の撤廃
現行の学習指導要領にある「はどめ規定」により、学校現場では性交や避妊など具体的な性の知識を教えることが事実上制限されています。教員からも「必要なことを教えられない」との声が上がっており、次期指導要領からの撤廃を強く求めています。
国際基準(ユネスコ指針)の「包括的性教育」の導入
包括的性教育は、単なる避妊の知識にとどまらず、人権尊重、ジェンダー平等、性の多様性などを幅広く学ぶ国際指針に基づいた教育です。子どもたちが誤った情報から身を守り、自他の尊厳を守るために不可欠です。
これらの要請の実現に向けて、つくば・市民ネットワークは全国市民政治ネットワークと連携して取り組んでいきます。
以下、川村直子(つくば市議)の記事です。
内閣総理大臣 高市 早苗 様
文部科学大臣 松本 洋平 様
厚生労働大臣 上野 賢一郎 様
こども政策・男女共同参画担当大臣 黄川田 仁志 様
全国市民政治ネットワーク
包括的性教育を公教育で実践し、子どもの学ぶ権利の保障を求める要請書
私たちは全国各地で地域政党として活動し、緩やかなネットワークをつくっています。都道県議会や市区議会に多くの女性議員を輩出し、東京では50年にわたって活動してきました。食の安全や環境問題とならび、子どもの権利、女性の権利の実現に取り組み、足元の地方議会で、包括的性教育の必要性について訴え続けてきました。
包括的性教育とは、人権をベースに、からだや生殖のしくみ、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの理念、ジェンダー平等、多様な性などを総合的に学ぶ教育のことで、ユネスコが中心となってまとめた「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」では、8つのキーコンセプト①人間関係 ②価値観、人権、文化、セクシュアリティ ③ジェンダーの理解 ④暴力と安全確保 ⑤健康とウェルビーイングのためのスキル ⑥人間のからだと発達⑦セクシュアリティと性的行動 ⑧性と生殖に関する健康 について、教科横断的に繰り返し教えていくことが求められ、包括的性教育の国際指針とされています。
しかし、現行の学習指導要領では、性交を含めた妊娠の経過は取り扱わない、いわゆる「はどめ規定」があることにより、教員が性に関する具体的な知識を伝えられず、指導の障壁となっています。一方、子どもたちは性に関する正確な科学的知識の取得や人権意識の醸成の機会を喪失したまま、偏った、あるいは誤った情報を、手探りで得ながら頼りにしているのが現状です。それが近年の望まない妊娠や子どもの性被害・性加害、性搾取や性感染症の増加にもつながり、対策が急がれます。
国は、 「生命(いのち)の安全教育」や妊娠前の健康管理である「プレコンセプション・ケア」を推進していますが、これらは性の学びの断片に過ぎず、包括的性教育の一環として行われてこそ、意義あるものです。一部で実践されている助産師や産婦人科医などの専門家による授業は、全体から見ればわずかであり、学校教育においてすべての子どもが学べるような環境を整えることが、喫緊の課題です。
国連の女性差別撤廃委員会は2024年、日本に対し「早期妊娠や性感染症を予防するための責任ある性行動を含む、年齢に応じた包括的な性に関する指導が、定期的な授業の提供を通じて、また、その内容と使用される用語に関して政治家や公務員が干渉することなく、学校の教育課程に適切に組み込まれることを確保する。」と勧告しています。同様の勧告は、国連人権理事会、子どもの権利委員会、障害者権利委員会などの機関からも発出され、次期学習指導要領の改訂にあたっては、当然ながらこれらの勧告を踏まえるべきと考えます。
包括的性教育を受けた子どもは性行動に慎重になり初交年齢が高くなることが国際調査のデータに現れており、その教育的効果は明白です。 包括的性教育の先進国といわれる北欧、中欧諸国においては、包括的性教育の実施が法律で義務づけられ、教育と公的支援の充実および官民協働の実践が図られています。
また、神奈川県教職員組合の調査で教員・保護者の 7 割が包括的性教育の導入を求め、朝日新聞の調査では全国の保護者の約9割が「性教育の拡充が必要」と回答するなど、適正な性教育の実施を求める声は昨今ますます大きくなっています。
学習指導要領の改訂は10年に一度です。人権保障の点からも子どもの学ぶ権利の保障の観点からも、これ以上、先延ばしにすることは政治の不作為にほかならず、以下の項目を強く要請します。
【要請項目】
1. 学習指導要領の改訂にあたっては、いわゆる「はどめ規定」を撤廃し、「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に準拠した包括的性教育を実施すること
2. 前項を実行するため、具体的な実践例の共有を図ること
3. 教員研修を実施するとともに、教員の授業をサポートする体制を整備すること
4. 児童・生徒が安心して性に関する相談ができるしくみを構築すること
5. これらを実行するための予算を確保すること
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