「外国人就労者のための相談支援拡充を求める要望書」を提出しました

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5月8日、「『正規の就労ができない外国人』を県民に通報させるのではなく、外国人就労者のための相談支援拡充を求める要望書」をつくば・市民ネットワーク、とりで生活者ネットワークの連名で提出しました。

担当する外国人適性雇用推進室との面談では、5月11日から通報報奨金制度が運用開始され、県HPにガイドラインが公表されること、通報を受けるのは不法就労を助長している疑いのある事業者やブローカーの情報で、通報者の本人確認のため免許証やマイナンバーカードの写しの提出が必要とのことでした。

しかし、通報報奨金制度自体が、県内に暮らす外国人の方々への差別、偏見を助長し、特に児童生徒が学校等で辛い思いをすることが懸念され、そのような状況が見えたら速やかに運用を止めてもらいたいと要望しました。

また、やむを得ない事情で法定外労働や滞在になっている場合の、安心して相談できる窓口の設置を求めましたが、現状ではそのような相談窓口はないとのことでした。

この問題については、弁護士会やアムネスティ、県内外の団体から中止を求める声が多数県に届いています。

6月の県議会には条例案が提案される予定ですが、そもそも条例の前に制度が始まること自体も問題です。
引き続き現場の声を集めて訴えていきます。


2026年5月8日

茨城県知事 大井川和彦 様

つくば・市民ネットワーク 代表 永井悦子
とりで生活者ネットワーク 代表 池田 慈

「正規の就労ができない外国人」を県民に通報させるのではなく、外国人就労者のための相談支援拡充を求める要望書

 2026年3月、茨城県議会にて外国人不法就労通報報奨金の予算が賛成多数で可決しました。知事は記者会見でこの制度創設の意図を「不法就労が多い状況をこのまま放置することが、法に基づき適正に働いている外国人への人権侵害などを助長し、ひいては、地域経済にとっても大きな痛手になる」と話していますが、必要なのは通報ではなく、“不法就労”せざる・させざるを得ない状況の改善です。

 “不法就労”せざるを得ない方々の背景には、雇い主に超過勤務を強要されたり、定められた範囲外の業務に従事させられたり、また、いじめやパワハラ、セクハラ、雇い止め等、監理団体等に相談しても適切に解決されないため失踪するという手段を選ぶしかない、といった問題があります。また、そのようにして逃れてきた方々を不適切であると知りつつも雇わざるを得ない、茨城県の地域産業が抱える構造的な課題もあります。

 また、この通報制度が浸透すれば、正規に就労している大多数の外国籍住民も「常に監視されている」と感じるようになり、それこそ人権侵害を助長する、と危惧します。

我が県では、外国人就労の4人に3人が農業分野に従事しており、外国人就労者の方々が茨城の農業を支えているといっても過言ではありません。雇用する側もされる側も、ひいては全ての県民が安心して共生社会を目指すことができるよう、以下、要望します。

【要望項目】

1.茨城県で就労する外国人の方が、非正規、正規滞在に関係なく、困った時に直ぐに相談できる多言語相談窓口の拡充と、周知を徹底すること。

2.雇用主側の外国人雇用に関する悩みを、通報を懸念することなく相談できる体制を整備すること。

3.外国人に対して、在留、労働のルール、日本語や日本の文化慣習を学べる制度の充実。

4.外国人を雇用しようとする事業者に対し、外国人の在留、労働のルールの周知。

5.外国人不法就労通報報奨金制度の実施を取りやめること。

※文書にて回答をお願いいたします。